前回の【鍼灸院ってどんなところ？その①】の続編です。
今回は似たような治療院が多いけどどんなタイプの治療院があるのかをお伝えしていきます。

まずは【はりきゅう治療院・はりきゅう院・鍼灸マッサージ院】
その名の通り【はり・きゅう・マッサージを主に用いた施術をおこなう治療院】。国に認められた医療行為でもある「はり・きゅう・マッサージ」という言葉が入っていれば必ず国家資格所有者がいます。必ずではありませんが、保険治療を取り扱う院もあります。
適応疾患としてはたくさんありますので、あえて当院で多い代表的なお悩み群として「コリ・痛み・しびれ・不調」が挙げられます。私の中では逆に「骨折・脱臼・細菌、ウイルスなどの感染症以外のお悩み」であれば対応しています。
※マッサージの意味合いと似た「もみほぐし・てもみ」といった看板を出しているところもありますが、これは国家資格ではありません。なのでリラクゼーション施設などに多い表現です。「もみほぐし・てもみ」は医療行為ではありませんので、あくまでリラクゼーションを目的としていると思います。

続いて【接骨院・整骨院・整体院・カイロプラクティック院】
まずは「接骨院」であれば国家資格：柔道整復師が常駐している院です。保険治療も扱っています。
専門分野ではありませんので、以下を公益社団法人　日本柔道整復師会より抜粋させて頂きました。

接骨院や整骨院では、柔道整復師によって、骨・関節・筋・腱・靭帯などに加わる外傷性が明らかな原因によって発生する骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などの損傷に対し、手術をしない「非観血的療法」によって、整復・固定などを行い、人間の持つ治癒能力を最大限に発揮させる施術を行っています。
最近は骨盤矯正や脊椎矯正、頭痛や冷え性、単なるマッサージなどを行う接骨院や整骨院がありますが、これらは柔道整復師の業務範囲ではありません。健康被害や金銭トラブルを被ることもあります。業務範囲を守って、良質で安心安全な施術ができる接骨院や整骨院にかかることが肝要です。

「整骨院・整体院」は実際のところ厳密な規定がなく、タイプ分けが難しいところでもあります。
民間の資格でもこれらの屋号をつけられますし、国家資格を所持していてもこれらの屋号をつけれられているところもあります。大きな違いは国に認められた資格ではないので「医療行為」と認められておらず、保険治療は扱っていません。私の認識では「整骨院」では関節・骨・靭帯などの損傷に対する施術かと思われます。「整体院」は関節・骨格の配列、歪みの矯正が対象かというイメージです。

「カイロプラクティック」に関しては以下より一般社団法人　カイロプラクターズ協会のホームページから抜粋させて頂きました。

”筋骨格系の障害とそれが及ぼす健康全般への影響を診断、治療、予防する専門職であり、関節アジャストメントもしくは脊椎マニピュレーション（アジャストメント）を含む徒手治療を特徴とし、特にサブラクセーション（神経系の働きを妨げ生理学的変化を起こす因子）に注目する。
”カイロプラクティックは、脊椎を中心とした身体の構造と機能に注目した手技療法を特徴とするヘルスケア（広義の医療）である。施術法は様々で、主に脊椎やその他の身体部位を調整することにより、痛みの軽減、関節可動域や機能の改善、身体の自然治癒力を高めることを目的としている。”

分かりやすく言えば、骨格のゆがみ、特に背骨の機能異常を手技によって調整することで神経の働きが回復するヘルスケア（医療）です。すなわち人間の体を主にコントロールするのは脳につながる神経系であり、その働きがよくなれば自然に人は症状の改善とともに健康になるという訳です。

当院でおこなっている神経伝達矯正もジャンルとしてはカイロプラクティックという施術に属します。

どのような施術をしているか、ご自身のお悩みは適応しているのかは、直接問い合わせるか、ホームページ等で確認されると良いでしょう。

2023年2月20日